丸い腰/丸まった腰:デスクワークや運転、受け身な姿勢

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丸い腰/丸まった腰セルフチェック
丸い腰/丸まった腰

丸い腰/丸まった腰

姿勢を観察しているとよく見られパターンに“丸い腰”“丸まった腰”とでも言うべき、腰の状態があります。

観察してみると…

丸い腰/丸まった腰の人の立ち姿を真横から観察すると、腰~お尻上部を後ろへ軽くつきだした姿勢が観察されます。それに伴い下半身全体が後ろへ引けた姿勢になり、股関節と膝が軽く曲げぎみになる傾向があります。
後ろへ腰~お尻を飛び出させて後ろへ倒れこみ気味になっている分、これのバランスをとろうとして、勢い上半身は前へ倒れこみ勝ちにになっています。この前への倒れこみが、猫背、亀背(円背:脊柱後湾症)、閉じた胸、巻き肩、落ちた視線などの上半身の姿勢の取り方へ大きく影響を与えています。

チェックポイント

・お尻~腰下部の後ろへの突きだし
・股関節や膝の軽い屈曲
・上半身の前屈み姿勢

丸い腰/丸まった腰の前段階

・腰を反らせと気持ちがいい
・太ももが後ろへ蹴りにくい
・腰の骨の後ろの出っ張りが目立つ

骨盤後傾

丸い腰/丸まった腰のキーポイントは骨盤が後ろへ倒れてしまった状態が常態化してしまっといるということです。もしくは、骨盤の後ろ倒しのクセを身につけてしまっていると言うことです。
この骨盤を後ろへ倒した状態を“骨盤後傾”と言います。

 

人間は骨盤を前傾/後傾させることによって重心を前後へと調整しています。

 

つまり、
骨盤の動きによって腰のモードを変えて、周り状態と自分の位置取りを調整しているのです。

 

 

試しに骨盤を前後に動かしてみましょう。ヘソの下を地面へ向けるように突きだすと骨盤は前へ傾きます。腰は反り気味になります。反対にヘソの下あたりを空へ向けるような感じで後ろへ引くと骨盤は後ろへ傾きます。腰が丸くなるのがわかると思います。

この前後の動きがスムーズな人は腰のモードをその場の状況に合わせて調整が出来ている人です。どちらかに動かしにくい方向があったり、動かすと違和感を感じたりする人の方が多いと思います。この前に倒すように動かすのがあまり出来なくなった状態が丸い腰/丸まった腰を引き起こします。中にはどうやったら動くのかわからなくなってしまっている人もいると思います。その状態はだいぶ重症です。そんな人はかなりの確率で既に腰痛持ちなのではないかと思います。

とにかく、
この骨盤の前へ倒す動きが悪くなったり動かせなくなったりして、骨盤が後ろへ倒れっぱなしにしまった人が丸い腰/丸まった腰になってしまうということです。
また、前へ倒せるけど違和感や硬さを感じる人は予備軍ということになります。

丸い腰/丸まった腰になりやすい仕事・作業

前かがみな仕事

・流し台での洗いもの
・掃除機をかける
・畑仕事や庭仕事
・下をのぞきこむ作業
(美容師や介護の仕事)

なんかがすぐに思い浮かびます。掃除や片付けなどの家事や介護等の屋内でする細やかな作業が多いです。作業のあい間あい間に背中を伸ばして伸びをしたくなるような作業です。

座りっぱなしの仕事

・デスクワーク
・車に長く乗る仕事

などが次に思い出されます。
長時間座りっぱなしになることが多い仕事も丸い腰/丸まった腰になる人が多いです。
現代社会は座ってする仕事や乗り物に長時間座って移動したりする仕事が圧倒的に多いです。そのため、こういった仕事で丸い腰/丸まった腰にならないようにしていくというのは現代社会においては大きな課題だろうと思います。腰のモードが精神状態にまで影響してくることを考えると健康の問題だけでなく、仕事の効率やモチベーション、アイデアの閃き方にまで影響している可能性が高いです。
実際、そのように考えて立った状態でもデスクワークが出来る高さの変えられるデスクが流行ったり、ワォーキングマシンにパソコンを取り付けて、歩きながら仕事をするといったことが試みられたりしています。

姿勢による影響

イスの座り方

背骨を後ろへ倒して背もたれにもたれかかる姿勢を長時間しているとどうしても丸い腰/丸まった腰になってしまいます。

立ち方

体重を全体に後ろにのせて、腰が引けた状態で立ちっぱなしが続けていると丸い腰/丸まった腰になりやすくなります。

歩き方

お尻が後ろへ倒れこんで邪魔しているので、足全体を後ろへ蹴り出す動きがやりにくくなります。
従って、どうして太ももの前部分を前上方向に振り上げるように歩くドカドカとした歩き方になります。あるいは、膝から下だけを主に使って、小さい歩幅でトボトボと歩くようになりやすいです。
また、ドカドカ歩きやトボトボ歩きを習慣にしてしまうと
お尻・腰が後ろへ倒れこませて歩くのが普通になります。

トボトボ・ドカドカ歩き→腰を丸めて歩く
↑         ↓
太股を前に振り上げる動きになる

という達磨落としのようにその傾向を強めていきます。
これも、丸い腰/丸まった腰を引き寄せてしまう大きな要因の一つです。

受け身な姿勢

“腰が引けた”状態というのがあります。
自分の意志で関わるのではなく、いやいやながら付きあう感じです。
上半身は乗り出しているのですが、腰から下が後ろに引けているのです。
これも腰がつくる一つのモードです。
このモードが続くような受け身な姿勢であらゆることを
こなしているのも、丸い腰/丸まった腰になる一つの要因だと思います。

丸い腰/丸まった腰にも色々な種類がある

丸い腰/丸まった腰を導いてしまうだろうと考えられる要因を色々上げてみました。
どれか一つだけが本当の原因ということはまずないと思います。
人によっても、その混ざり具合は様々だろうと推測されます
では、どうやってその影響を測ればいいのでしょか?
実際に影響のありそう姿勢を順番にとって試してみれば良いのです。
デスクワークが影響のありそうな人はデスクワークをしている姿勢を取ってみればよいのです。
すると腰に違和感や嫌な感じを受けると思います。
あまり関係がない人は違和感を受けないと思います。
そうやって、自分に関係の強そうな要因をあぶり出していけばよいのです。

すると、
丸い腰/丸まった腰にも色々あることに気付くようになります。
デスクワークで丸くなる腰と掃除機をかけて丸くなる腰では
丸くなるの高さが違ったり痛み方の種類が違ったりするのがわかるようになります。

ここからも、
腰の使い方というモードを変えて、「からだ」はさまざま状況に対応しているのがわかると思います。

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