養生してみよう!!
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養生・・・
自分自身の五感を使って、みずからの心身を微調整していく経過そのもの
これが、私の考える養生です。
様々な健康法を自分なりに換骨奪胎して、調整の練習していく過程そのものだと考えています。具体的な健康法そのものではありません。
例えるなら、自らの「からだ」の中を五感に乗って探検するようなものです。
具体的な健康法の「腹七分でおさえる」とか、「早く寝て早く起きる」とかは、昔の人たちが養生をして見つけた一つのメルクマークみたいなものです。いつも正しい完璧なものではないいでしょう。
状況が変われば、具体的な健康法は、それにあわせて調整・変更・改変させていくのは当然だと思います。
『その調整・変更・改変をできる力を付けること』=養生です。
養生をする際の全体の流れ click to collapse contents
全体の流れ
①目標を作る
↓
②五感を使った指標を定める
↓
③実践方法の選択
↓
④指標がどう変わったのか評価⇒実践の結果のまとめ
↓
⑤評価の反映・フィードバック
↓
①に還る
パッと見た感じは、普通の【計画⇒実践⇒評価⇒評価を計画に反映⇒実践⇒・・・繰り返し】のパターンなのですが、
重要な点はみずからの五感で評価するという部分です。これは小さな差のようですが、非常に大きな違いです。
会社や社会で目標を定めて行動する時は、“五感”のようなわかりにくい基準を使いません。
他の人には自分の“感覚”を手渡せられないので、評価等を一致させにくいからです。
“五感”は一見取っ付きにくいです。けれども、養生においては、逆に、みずからの”五感”を大切にします。なぜなら、
本当の意味において、自分が最終判断をする時に頼るのは“五感”だけだからです。
最後の最後の判断はみずからの“五感”を通じて得た経験を基にして判断するしかないからです。
もちろん、感覚に欺かれたと感じることは沢山あるとは思います。
けれども、五感の多くから多角的・多元的に情報を集めて、五感を総合的に判断することによりほぼ防げます。
また、フィードバックを繰り返すことで五感はより豊かに多くの情報を寄せるようになってきます。
実践する時の注意点 click to collapse contents
①みずからの五感を使って、みずからの五感に働きかける click to collapse contents
みずからの五感を使って、みずからの五感に働きかけるとは、
よそからの判断を一度脇に置いておいて、自分じしんの五感が伝えてくる感覚を丁寧に拾いあげるいうことです。
よそからの判断には様々なものがあります。
一つ目は知識です。西洋医学的な知識だけでなく、東洋医学的な知識もやはり知識です。
知っていることに身体の五感をすり合わせようとしていることが多々あります。
二つ目は、自分自身の過去の経験、信念です。こういったものも、よそからの判断です。
こうだからこうに違いないと先回りして決めつけて物事を見ると、自分の五感から上がってくる感覚を押さえつけてしまいます。
過去の経験や信念は、自尊心を支えるものなので、無くしてしまうことは出来ません。
それらを否定するのではなく、ちょっと一旦脇に置いておくということを心がけましょう。
そして、三つ目は、身近な人の言葉や習慣です。
身近な親しい人の言葉・習慣は、気づかない内に五感の感じ方に染み込んでいます。
これは、けっして悪いことではありません。
身近な人に受けた影響が、文化や習慣・感性を育む土台になり私達が生きる意味や価値を作っているのですから。
これを否定してしまっては、元も子もありせん。
けれども、養生をする時には、五感が働く邪魔をする時があります。
邪魔をしないように意識して、脇に置いておき、五感の流れを邪魔しないようにしましょう。
そうやって、五感周りをすっきりさせておいて、
五感の背中を圧してみたりして、周りをうろついてみたりして、どんな感覚が出てくるのかをよく見るということは、非常に大切なことです。
②「全て、さじ加減である」 click to collapse contents
人間の体はやじろべいのように、バランスで成り立っています。
東洋医学だけでなく、西洋医学でも同じことを言ってます。
(言葉使いは違いますが・・・)
身体を温めるのは健康に良いと、一般論として言えても、
ある程度を超えると今度は身体を傷める(熱傷や熱中症)でしょう。
(まあ当然ですね・・・)
では、その「ある程度」はどうやって知るのかでしょうか?
自分自身の「からだ」の感覚と経験の蓄積です。
もちろん、一般論のガイドラインがあり参考になります。けれども、個人差があります。そして最後は自らの五感で”ある程度”を探らなければいけません。
【どの程度なら大丈夫なのかを探っていくのが養生のポイント】となります。
「全てはさじ加減である」には、もう一つの見方があります。
【極端な考えに偏らないで下さい!】という側面です。
「極端な考え」とは、
例えば、「毎日、散歩するのは健康に良い」と聞いて、絶対毎日散歩しなければいけないと思い込んでしまうことです。
沢山歩けば歩くほど健康に良いと思い込んでしまうことです。
少し想像してみればすぐにわかると思うのですが、
風邪をひきやすい人が、土砂降りの雨の中を歩けば、風邪をこじらせてしまい、かえって健康に悪いでしょう。
運動不足の人が準備なしに、毎日30~40㎞歩けば、疲れが蓄積して健康を害するでしょう。
こう書くと当たり前だと思えますが、私達はこの手の思い込みをしょっちゅうしています。これは【人間は固定した観方を好む傾向がある】せいです。
私達は、ひとつの観点に頼り切って安心したいのです。
安心したい心は私達の五感を閉ざしてしまいます。
もちろん、ひとつの観点を足場にしてどっしり構えることも大切なことですが、
どこかで、チェックする視点も必要です。
自分の観点を一旦脇に置いて、極端に走ってないか確認してください。