肩こりにならない体になろう!!

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セルフチェック
illustration by フリーメディカルイラスト図鑑

肩こりにならない体になろう!!

【肩こりにならない体になる】

もしくは

【肩こりになってもすぐに治まる体になる】

という目安は
養生という観点からみて、
手頃なちょうど良い道標(みちしるべ)
と思います。

何が「ちょうど良い」のか?

養生のエッセンスは、
【自分で感じる「からだ」】
に気付いていくことです。

【肩こりにならない体になる】
というのは、
このことを実感していくには、
ちょうど手頃な設定だからです。

手頃さの中身を
検討してみましょう!!

  • ありふれた訴えだと思われていること
  • 肩こり対策を考えた人が過去に大勢いる
  • 姿勢との関係がかなり強い
  • かつ精神状態の影響を受けやすい
  • かつ【心臓・肺←→肩こり】の相互に影響しあう感じがわかりやすい

以下で検討してみます。

ありふれた訴え

・ありふれた訴えだと思われていること
というのは、
「自分以外の沢山の人も肩こりを経験しているよ」
私達は思いこんでいるということです。

なぜ、
「沢山の人が経験していると思いこんでいる」ことが
良いのでしょうか?

まず、
よくあると思われている訴えは、
シンパシーを感じやすいからです。

誰かが
「肩がパンパンに張りすぎて、
頭までボーッとしてくんねん」
訴えれば、
「そうやねん、わかるわ~」
となりやすいからです。

「からだ」で感じていくためには、
自ら「からだ」の感覚を
自分の方へ引き寄せて
開いていく必要があります。

シンパシーを感じやすいということは、
「からだ」を開いていくための
状態になりやすいということです。

また、

「こんなんしたら肩こりが
治まってスッキリしてん」

と聞けば、

「私もスッキリしたいわ~」

と感化されます。

この「○○したいわ~」は、
とても重要です。
この「○○したいわ~」の後ろに控える、
未来に対する望み希望
あるいは欲望といった動機は、
「からだ」を開いていくための原動力だからです。

ここがうまく動かなければ、
「からだ」の変化も
前を通り過ぎていってしまうだけでしょう。
肩こりが無くなっていても
気付かないかもしれません。

沢山の肩こり対策:蓄えられた過去の遺産

・肩こり対策を考えた人が過去に大勢いる
というのは、
参考になる情報が沢山あるということです。
けれども、単純に参考になる
ということだけではありません。
そのことを理解するためには、
実際に試してみるのが一番です。

試しにやってみる

ちまたには、
「こうしたら肩こりはスッキリした」
とか、
「この方法を使えば肩こりが治る」
とか様々な情報が溢れています。
長い時間かけて蓄えらた蓄積があるのです。
試しに一つ選んでやってみて下さい。

出来れば、
安くすみそうで
手があんまりかからそうなのがいいです。

特殊な道具がいるようなものは
費用や手間がかかります。
さけましょう。

ちょっと
きつくて過激なかんじがするやつは
危ないかもしれません。
避けた方が
無難でしょう。

最新の方法である
必要はありません。
なんなら、
古本屋さんにいって
黄色くなった安い
本を買ってきたりするのが、
一番コストパフォーマンス良いかもしれません。

ここ何十年も
目新しい方法は発見されてません。
違うのは、
微妙な調整方法だったり
概念の捉え方
だったりするだけの
ことがほとんどです。

(…私の個人的な観方ではありますが…)

今、
はやりの筋膜リリースもそうです。
筋膜リリースという言葉こそ使ってないけども、
こんなやり方なら、
昔からあたり前にやってるよ
―という施術家さん達は大勢いるはずです。

つまり、
最新のものが一番良い
とは言えない状況であると言えます。

問題は、
実践する人が持っている
リソース(資源)や
その方法との相性やタイミングのみです。

ちなみに、
私の個人的なおすすめは
橋本敬三氏の提唱している操体法です。
まあ、
無難な方法ということなら
多分、1日に5分くらいで
終わる軽めの体操系のものか、
食事内容や食べ方を
軽く調整していくような方法に
落ち着くことが多いのではないでしょうか?

とにかく一つ選んで
実践してみて下さい。
もちろん、
実践する前に
自分の「からだ」で
セルフチェックを
行って下さい。
そして、
実践した後も
必ず再びセルフチェックを
行って
実践前と後で
肩こりがどのように変わったかを
必ず自分の「からだ」で
確認して下さい。
こここそがミソです。

期間は、
多分、1~2週間も
やれば充分だと
思います。

それぐらいの期間でも、
丁寧にやれば結構な割合で、
それなりに成果が
出るのではないかと思います。

やってみた結果

もちろん、
100%全員が肩こりゼロに
なるなんてことは、
ありません。
メッチャ効いた~
という方は
選んだそのやり方が、
今のあなたにピッタリと
はまったのです。
(もちろん将来ずっとそれが
通用するわけではありませんが…)

まあまあ効いたよ~
という方は
沢山ある肩こりの
要因の一部には、
今のやり方があってるのでしょう。
けれども、
他にも違う要因がある
可能性が高いです。

もうひとつの要因に対して
アプローチするような方法を
加える必要があるかもしれせん。
あるいは、
両方の要因に対応するような方法に
変更する必要が
あるのかもしれません。

または、
今のやり方がキチンと
出来てないだけかもしれません。
「からだ」の感覚に尋ねながら、
やり方を見直して微調整すれば、
もっと効果が上がるかもしれません。

最後に
全然効果がなかった(;_;)
という方は、
その方法が
今のあなたに
全くあってなかった可能性があります。

サッサッと、
次の方法を探した方が
いいのかもしれません。

けれども、
次の方法へ移る前に
もう一度キチンと
検討して欲しいのです。
本当に、肩こりは
全く変化してなかったのか?

全く変わらないよ~
そうおっしゃる方の
身体を診させてもらうと
大抵、それなりの成果が
現れています。

ご本人さんが、
コリの苦しさや強い部分に
目が奪われてしまっていて
痛みや張りが
なくなっている部分があることに
気付いてないことが多いのです。

あるいは、
或る場所の痛みが減っても、
代わりに他の場所が
痛みだしていることもあります。

「全く変わらない」と訴える人は、
この変化に気付いていないことが多いのです。

そういう「からだ」の変化に
気付くことが出来れば
新しい方法を選ぶ時に
これを参考にして、
もっと効果のありそうな方法を
選ぶことが出来るのです。

さらに気付くこと

さて、
このように、
よくある“肩こり解消法”を
実際にやってみると
意外なことに気が付くということです。

これだけ、
たくさんな解消法が考えだされたり
体験談が出回っているにもかかわらず、

「実際にキチンと自分でやってみた」
という人はそれほど多くないらしい

ということです。
多くの人は、
「ふ~ん、そんな方法があるんだ~、覚えておこう」
と思って実践せずに、
忘れていってしまっているらしいのです。

実際にちょっと
やってみても、
キチンと効果を確認しなかったり、
変化に気付かなかったりして
そのうち忘れられてしまっているらしいのです。

これが、
昔から沢山の‟肩こり解消法”が
次々と現れては消えていってしまう理由
なのではないでしょうか?

100パーセントの方法は
ありえません。

けれども、
よくよく「からだ」の状態を
みながら実践すれば、
それなりによく効いているのも
多くあったはずなのです。

それなりに効果のある方法も
そうやってなんとなく
忘れられてしまった
のではないでしょうか?

そうすると、
とりもなおさず、

【実際にやってみる】
そして
【自分の「からだ」で感じてみる】

ということがとても大切なのがわかります。
これが情報の溢れている現在
反面教師的にわかることです。

そこから、
踏み込むと
さらに次のようなことがわかります。

“肩こり”という
一つ言葉で呼ばれている
この状態も

【人それぞれで異なる】

状態なのだと言うことです。

デスクワークが
多いのが主因になってる人も
いれば、
精神的な不安が
主因になってる人もいます。

首からこってる人もいれば、
肩甲骨周りからこってる人
います。

太ってなってる人
いれば痩せたせいで
なっている人もいるでしょう。

経済的余裕や時間的な余裕が
ある人は対策を打つにしても
たくさんの選択肢の中から、
選ぶことが出来ます。
反対に無い人は
限られた選択肢しかもちまん。

こういった違いを
明らかにしていくためには
自分の「からだ」で
やってみて感じて
調整しながら行うことです。

そここそが、
あらゆる“肩こり対策”に
共通する部分なのです。

姿勢との関係

・姿勢との関係がかなり強い

前段で
【人それぞれで異なる】と違うことを
かなり強調してきました。

けれども反対に、
肩こりの要因の中には、
多くの人に共通している部分
というものもあります。

それが、姿勢です。
首~肩~肩背部は
頭の位置にものすごく
影響をうけます。
頭は重たいです。
それを持ち上げて
支えるために
首や胸~背中、肩関節は
バランスをとったり、
踏ん張ったり
引っ張り込んだり
と絶えず働かなければなりません

つまり、
肩こりの多くの要因のうち
姿勢というものが
けっこう大きな比重を
占めているのです。

ここを入口にすれば、
それぞれの人に合った
‟肩こり対策”へとたどり着く道筋が
描きやすくなります。

つまり、

肩こり全体の要因
=姿勢の要因+他の要因

なので、
姿勢の要因をうまく減らすことが
出来れば

姿勢からくる肩こりが
減って、
肩こりの他の要因が
見えやすくなる
―ということです。

そのためには、
もちろん、その際には、

【自分の「からだ」で感じてみる】

ということが、
とても大切なのは言うまでもありません。

精神状態と肩こりとの関連

・かつ精神状態の影響を受けやすい

肩こりは
精神状態と連動していることを
実感として感じている方も
大勢おられると思います。

自分の精神状態は
ある意味で既に自分に
開かれています。

そのため、
そのつながりに、
キチンと意識を向けられれば
つながりを感じられることが多いのです。

そして、
肩こりと姿勢のつながりに、
敏感になることが出来るように
なってくると、

姿勢の変化⇔精神状態の変化

という相互に影響しあっているということに、
「からだ」の感覚で理解できるようになります。

俯いた姿勢には、俯いた心持が宿りやすくなります。
胸を起し真っすぐ向かう姿勢は
そのまま、心の状態であることが
わかるようになります。

【心臓・肺←→肩こり】の相互影響

・【心臓・肺←→肩こり】の相互に影響しあう感じがわかりやすい

そして、

肩こりの変化≒姿勢の変化≒精神状態の変動

ということが
体感として理解されてくると
そこから、
心臓や肺という心肺機能が
そのこととと連動していることが
体感として
感じられるようになってきます。

心臓の鼓動や息をするペースは
刻一刻と、その時の状態に
合わせて変化しています。

この変化のスピードは
非常に速いので、
よくよく自分の「からだ」を
観察していれば、
すぐに気づくことが出来ます。

そこから、
姿勢と精神状態と
内臓の関連を感じるようになるのです。

まとめ

ここまで来ると、
肩こりは単なる
肩のトラブルでは
なくなります。

肩こりは姿勢を表し
肩こりは精神状態を表します。

そして、

肩こりは
姿勢であり、
精神状態であり

それが
また内臓の状態へと
つながっていくことが
「からだ」の体感として
納得されるようになってくるのです。

つまり、
それが
肩こりが
養生へつながる良い道標(みちしるべ)に
なるということなのです。

当院では、
ひとつのやり方に拘泥するのではなく、

【自分の「からだ」で感じてみる】

ということに焦点を
合わせるように施術を行っていきます。

そして、
とても役立つ養生という感覚を
やしなってもらいたいのです。