セルフチェックのすすめ…健康法そのものより大事なこと

新年(24年)は1/5(金曜)より
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私達の「からだ」は、
毎日、刻一刻と
変化し続けています。
昨日も今日も同じだと
感じているなら、
自分でそうと
決めつけてしまっているのです。

日や時間帯によって、ましになったり
ひどくなったりする時はありませんか?

肩こりがひどいと訴える人に
こう質問すると、

いっつも同じです。
背中から肩に重たいものが
張り付いたみたいです。

といった類いの返答が
返ってくることがほとんどです。

そうなんですね。
四六時中しんどいんですね~

と一旦相づちを打ちつつ
そこから、もう
少し具体的に聞いてみます。

朝イチで目があいて
布団の中で横になってる時から、
もう一番しんどいんですよね?

すると、

そう言われてみれば、
布団の中では、気になってないよなあ~
~けど、起きて朝ゴハン食べてる時には、
もういつも通りやー

大抵、さらに続けて尋ねます。

仕事終わった直後も、
朝からずっと同じなんですか?

すると、

う~~ん、そう言われてみれば、
その時が一番ひどいかもなあ

と答えが返ってきたりします。
そこで、さらに尋ねます。

すると、家に帰る間、
少しましになってきてるということですよね。
それなら、家に着いてホッとしたら
また少しましになってませんか?

そう言われれば、そうやなあ~

こういったパターンの会話が
よく交わされます。
これは珍しいことではありません。

つまり、
私達は
肩こりのしんどさに目が
奪われてしまって、
「からだ」の変化に
気が付けなってしまっているのです。

もっと言えば、
自分自身で

自分は【肩はこるもんだ】

決めつけしまっているのです。

これは、
もう一種の暗示でもあります。
肩がこってない時でも、
こってると決めつけて
しまっている可能性すらありえます。

こういった、
決めつけ≒自己暗示の中から、
脱け出していく方法は、
自ら直接感じている「からだ」という現場を
よくよく観察することです。

つまり、
自分自身の感覚で「からだ」を
チェックする
セルフチェックです。

「からだ」の変化や揺らぎを感じて
新鮮に驚くことが
決めつけ≒自己暗示のワナから
脱け出すキッカケになるのです。
また、
そういった日々の観察を
丁寧に続けることを
継続していくと、
自分自身の「からだ」に
詳しくなっていきます。

すると、
肩コリを増やしている要因が
肌で感じられるようになってきます。

そこから、
生活を見直していくことが
出来たら、
根本的な治療である養生へと
繋がっていくことが出来るのです。

そこまでいかなくても、
肩コリが減る方向性がわかれば、
そこから肩コリを減らしていく
対症的な方法を
考えていくことが出来ます。

 

さて、
ハウツー的なものだけなら、
ここまでのこの文章で終わった方が
分かりやすいだろうなあと思うのですが、
あえて付けたします。

そうやって
日々丁寧に感じていると、
肩コリも単純にコリが増えたり減ったりしている
定規の上のメモリではないことに気付くはずです。

つまり、
肩コリには質があり、
それらも含めて様々な方向へ日々変化していっていることに
気付くはずです。

重たい鈍痛のようなものもあれば、
鋭く痛むようなコリもあります。

触った感触も
板のように硬くなるものから、
硬めのモチのようなものもあります。
水の入った風船のように
感じられものもあります。

凝ってくる場所も様々です。
首筋の両サイドから
肩の峰ラインに沿ってなるもの
いわゆる、
ケンビキ―肩甲骨の内側のライン―が
凝るなど様々です。
左右差もありえます。
他にも様々な質があり得ます。

これら沢山の質が日々変化していて、
一直線の線の上では表現出来ないことに
気付くはずです。

鋭い硬い肩コリが
前面に出ていたのが引っ込むと、
後ろに隠れていた
水風船のようにはった
ダルい鈍痛のような肩コリが
前に出てきて、
以前からそれがあったことに
やっと気付く…といったようにです。

さらに、
肩コリだけではなく
「からだ」全体との関連を感じていくと
さらに、
視野は拡がっていきます。

肩コリと心臓の動きとの関係
気付くかもしれませんし、
ストレスの後のやけ食いなんかとの関連
わかったりするかもしれません。

精神的な緊張の仕方が
そのまま肩コリになっている場合
多いです。

この場合はまさに、
無意識の心の構え方が
肩コリそのものになることが
多々あります。

過去の体験や
苦手なことに対処する仕方が
固まってしまったものです。

このような時は、まさに、

肩コリをほぐす=心の固さをほぐす

と感じられるはずです。
自分自身の「からだ」を
よくよく観察するセルフチェックを
継続していくことは
単なる肩コリの対症療法を越えていきます。

ここでは
肩コリを例にあげましたが、
それ以外の症状でも同じです。

その症状の変化と
質の多様さの影には
「からだ」が隠れているのです。

鍼、灸や整体といった、
よく効く高度な技術も、
セルフチェックの前には、
ただの対症療法にすぎないことが
露呈してしまうのです。

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