背中横まくら:整体
姿勢にアプローチして「気血」の巡りを改善する方法なので
当院では、“整体”の一種として使用してます。
対象者:
背中が丸くなってる人
姿勢からくる不調を抱えてる人
目安となる症状:
肩こり
背中のはり
息が浅い
胸苦しいかんじ
胃腸の不調
便秘
泌尿器や生殖器系
の不調
腰痛などなど
付けたし
この方法も対症療法的な要素の強い整体です。
一時的に腰が伸びたりして楽になったとしても
短時間で戻ってしまうことがほとんどだと思います。
普段の姿勢や習慣が変わらなければ、
立った時にまた同じ負荷がかかってしまうからです。
この方法で症状をゆるめておいて
時間やモチベーションを稼いでおく。
その隙に
本当に大切なことに手を入れる
―という使われ方がベストなのではないでしょうか?
やり方
場所:
床や固めのベッドなど
身体が重さで沈みこまない場所
準備:
バスタオルを端からクルクル巻いて棒状にします。
細長いクッションなど代用出来そうなものならなんでも可
- 事前のセルフチェック(背骨の動きや動かした時の違和感などなど)
- 背中に丸めたバスタオルを背骨に直角になるよう当てて仰向けに寝る
- そのまま、10~15分仰向けをキープ
- 事後のセルフチェック
ポイント
丸めたバスタオルを背骨のどの辺りに当てるのか?
―というのが大切なポイントになります。
絶対に正しいポイントがあるわけではありません。
自分が「からだ」にどのように働きかけたいのか?
―という目的や目標によって変わるはずです。
そのためには、
事前に行うセルフチェックが
とても大切な役割を担うはずです。
丸めたバスタオルの太さや固さは、
基本的に
「気持ち良い」
―と感じる自分の感覚に従って調整して下さい。
注意
年配の方など
背骨が既にカチコチになってしまい
仰向けに寝たら痛いと感じるかたは
無理をしないで、
頭や背中、膝下などに
枕やクッションを入れて
少しづつ反らせるようにして下さい。
基本は
気持ちいいくらいの
軽い力加減で反らせるということです。
強く反らせすぎると
痛みがでたり
反対に背骨が反ってしまったりすることが
あります。
また。
背中に
巻いたタオルを入れたまま眠ってしまうのは
やめた方が良いと思います。
反り過ぎたりして
調子が悪くなる時がときどき起こります。
夜眠ってしまう前に
少し当てて背骨を伸ばし
その後
眠ってしまう前に外して普通に眠るのが
一番良いように思います。
説明
前かがみや前傾姿勢で
丸くなってしまった背骨に
物をあてがって寝て
反対に軽く反らしてあげれば
いいんじゃないか?
―というもの凄く単純な方法です。
逆に
そんな単純な発想で
効くのだろうか?
と疑いたくなります。
実際にやってみれば
わかるように
かなり効きます。
背骨がカチカチに
固まってなければ
終わって立ち上がった時に
背中の丸さが減っていることに
気付くはずです。
腰や背中が
凝ってたりダルかったりした所があれば、
減っていることもわかるはずです。
「気血」の巡りの悪さが
まだ固まっていないものなどは、
ビックリするほど
スッキリとれてしまうこともよくあります。
けれども、
この整体の一番の効能は
姿勢と背骨の硬さの関連に
「からだ」で気付いて
そこから、
内臓の働きが姿勢と
つながっている
ということを
「からだ」で直に感じられる
ことではないかと私は思います。
気になる場所に
巻いたバスタオルを当てて
寝ていると
うまくいけば、
伸びて気持ち良い感じと伴に
“息”が深くなり
その“息”とともに
「からだ」が縦に伸び縮みしていることを
感じられます。
この“伸び縮み”の全体を
よくよく観察していると
背骨の一部にうまく“伸び縮み”しない所が
あるのが感じられます。
この部分に巻いたバスタオルなどを
再度あてがって寝るなどして
弛めるようにすると
“伸び縮み”が起こるようになるに
従って、
内臓が動きだすのが感じられます。
特に胃の裏あたりが
張っている時に
その高さをゆるめると、
“息”の通りが良くなるに従い
胃が動きだしてゴロゴロ鳴りだしたり
するのでわかりやすいです。
このように
姿勢と背骨回りの硬さの関連と
内臓の動きがつながっていることを
「からだ」で実感するのは、
単に腰痛が治まったとか
背中の張りがなくなったとか
以上に重要なことだと私は思います。
理解なき一時的な症状緩和は
再び同じ事態に
落ち込んでいきます。
けれども、
症状の背景を
「からだ」で感じることが出来れば
その後の
振る舞い方に影響を与え
再び症状が出るのを
予防していく道筋が
見えることにつながる
からです。
私的なコメント
きっと、
誰もが思い付くのでしょう。
この発想と同じような考えから
書籍が書かれたり
新しいグッズが
形をかえて
何度も流行ったり
廃れたを
繰り返しています。
古くは、
中山式 快癒器
などの健康器具。
新しい所では、
腰に当てるだけという
“骨盤枕ダイエット”
など。
微妙なアレンジや
道具だての違い、
あるいは、
目指す目的の違いなど
の差はありますが、
発想とその原理は
おんなじです。
それなりに効果が
あるので
繰り返し現れます。
けれども、
キチンと「からだ」の感覚から
捕えられていないから
あやふやなものになってしまい、
すぐにに忘れられてしまう。
そして、
また違う名前や目的で
使われる。
この無駄なグルグルに
振り回されないようにするためには、
この簡単な方法が
与える「からだ」への
影響を自分自身で
感じることだと
思います。
姿勢→背骨
背骨→内臓
または、
内臓→背骨
背骨→姿勢
という影響の連鎖を
キチンと感じることが出来れば
目的や方法、
道具立てなんかは
自分で自由に設定しなおせる
からです。